こんにちは!モンテッソーリ教師の大橋宏美です。
今急速にIT化が進み、子ども達が大人になった時にはどのような社会になっているのか、私たち大人が経験したこともない、大きな変化の中を子どもたちは生き抜かなければなりません。
教育においても今までのような学力主義ではなく、非認知能力を高めることに注目されていますが、認知能力と非認知能力の違いはご存知でしょうか?
認知能力 | IQ(知能指数)や学力テスト、記憶力、偏差値などのように点数や指標などで明確に数値化できる能力 |
非認知能力 | やり抜く力、目標に向かって頑張る力、自制、自立性、自己肯定感、他者への配慮、コミュニケーション能力など数値化できない能力 |
非認知能力とは一言で表すなら「人間力」または「生きる力」と言えます。それではどうすれば、非認知能力は高められるのでしょうか?
今回はポール・タフ著、高山真由美訳「HELPING CHILDREN」~私たちは子どもに何ができるのか~という本をご紹介します。その中で私が注目したところを引用すると『子どもの乳幼児期の発達に与える影響については、近年非常に多く知られるようになった。子どもたちの非認知能力を高めたいと思うなら、最初に働きかけるべき場所は子ども自身ではない。環境なのである。子どものまわりの物理的な環境もあるが、いちばんの問題となる環境要因は人間関係、つまり周りの大人が子どもにどう対応しているのかである』ここからも環境と大人が子どもに影響を与えることが解ります。これはモンテッソーリ教育の考え方と同じだと、改めて知る事となります。
モンテッソーリ教育の現場では、子どもたちがさまざまな事を自分の力でできるようになる環境が準備され、そこで自由を与えられた子どもは自分から関わることで自然に自立度を高めていきます。また教え込まれて出来るようになるのではなく、自ら活動を行い「できた」という瞬間を迎えますから有能感(自分はできると信じる感情)が育ちます。自分のペースでやりたいだけやることが許されていますから、情緒の安定や落ち着きも出てきます。それが思いやりにもつながります。先生によってやりなさいと言われたのではなく、自分で選んで始めた事ですから、最後まで成し遂げる責任感がでてきます。
そして何よりも行っている活動の結果が目的ではなくその過程を重視することによって、関わり方、つまり学び方が子どもに身についていきます。それは一生涯を通して生かされていきます。モンテッソーリ教育で育つ子ども像は「自立していて有能で、思いやりと責任感があり、一生涯学び続ける姿勢をもった人間」であり乳幼児期に人生の土台を築く、つまりこれらはすべて非認知能力を高めるものなのです。
それでは、どうして非認知能力を高めることが必要なのでしょうか?
ノーベル経済学賞を受賞したヘックマンの「ベリープロジェクト」という有名な研究があります。これは貧困家庭を対象に就学前に良質な保育・教育を受けた子どものグループと、受けなかった子どものグループを40年間観察したものです。同じ貧困家庭であっても、就学前に良質な保育・教育を受けた子どものグループは、成人後に高校卒業率が高く、犯罪率が低く、年収が髙いという結果がでました。つまり子どもの期間、特に就学前に適切な環境と関わりを持つことは、子どもたちの非認知力の育成、ひいてはその後の人生にも決定的に重要な意味を持つのだと証明されたのです。
子どもは素晴らしい可能性をもって生まれてきます。しかし残念ながらその可能性は子ども自身の問題ではなく、その子供の育つ環境(物的にも人的にも)理想的でなかったために花開かず終わってしまうこともあるのです。
親が子どもにできることは何でしょうか?今もコロナの影響で大変な思いをしている方が多い中、成功している方もいます。どんな時代であっても、どの場所であっても生きていける力をつけることこそ、私たちが子どもにできることではないのでしょうか?
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